GODZILLA 星を喰う者メモ

2018-12-16日記映画

GODZILLA 星を喰う者 を見た。少女終末旅行とかポストアポカリプスもの好きな人は楽しめるのではなかろうか。

ネタバレ含む感想。(解釈違いとかあるかも。)

ハルオ

ハルオは一作目、とにかくゴジラ憎しで喜怒哀楽なく突っ込み続けるキャラだった。どうやらそういう精神構造になったのは、メトフィエスの誘導があったのと、ハルオ自身も自分を人類の歴史と重ねてゴジラと戦って敗北を知り、諦めたがったのでは、みたいなことを言っていて納得した。

各種族の勝ち負け

各種族の勝ち負けは以下のようだった。

地球人     勝ち:(エクシス曰く)勇気と戦略で困難を乗り越えること
ビルザルド   勝ち:機械と融合して新しい種になること
エクシス    勝ち:この宇宙は有限なので、種は必ずゴジラを生み出して滅びる。その最後をギドラに融合という誇りあるものにすること。
フツア     勝ち:命をつなぐこと 負け:種を残せないこと、ゴジラに挑むこと。 

ハルオの勝ち負けは地球人のものと近く、フツアと違うのはゴジラを憎む相手と思っているかどうか

ハルオの選択

最後、すべてが終わり武器もなくなりゴジラは人類にはどうしようもない存在になった。ハルオは文明を再興することもできたし、フツアと生きていくこともできた。しかしハルオにとってゴジラを憎む相手と思っていないフツアと生きていくことは解決ではなかったし、文明の再興を行うこともゴジラを生み出してギドラが来るので変わらない。

結局、破壊の神であるゴジラは自身に向かうすべての感情を無に返した。
谷ユウコを忘れないのが良い。ナノマシン跡形もない。個人的にハルオの選択は納得感あった。八方塞がりになって、自分の自殺に意味を見出して、みたいな。しかしハルオ、完全に宇宙の真理を覗いて狂気になっちゃった人だ。

新フツアの勝ち

最後、子供たちが自分が恐れることや厄災(つまり怪獣?)をつくり火に焚べるということをしていた。(ように思う、よく覚えてない。)

つまりハルオは死んだが、その思いや困難に立ち向かう精神が、フツアに混ざって残っていくということだろう。ゴジラやモスラ、ギドラというどうしようもない外側はあるが、その内側で怪獣を倒して満足して生きていくということだろうか。

感想

人類の営みを繰り返しても、その先にはゴジラとギドラのような、どうすることもできない最後がある。というのは納得がある。例えば死とかそうだ。子孫を残す感情だって、生物というナリのせいであるだけで、選ぶ必要はない。なら人は何のために生きるのか。

で、いろいろ試して八方塞がりで自殺までしたハルオを見て、どうしても良いんだなぁと思った。

熱かったとこ

キングギドラが宇宙船に降臨するところ。ここ好き。特異点の重力場から何かがやってきたという説明でセンサー類の時間軸がぐちゃぐちゃになる。「今の映像も40秒前のものです」「なら今のは誰と話していた!?」「えっ、船内の生体反応がない……うそ私達もう死んでる?」みたいな。お、ついにオカルト物になったかという気持ち。

ギドラとゴジラの対決シーンと、ハルオとメトフィエスの問答が重なるところは個人的に燃えた。ハルオとゴジラが重なるのは昨日の敵が今日の友、感あるのだ。といっても、理性的に考えるとなかまになったわけではないのだけど。あとゴジラは手助けなんかしなくてもギドラ倒してほしかったし、水差すのもモスラぐらいにしておいてほしかったけど。

結局メトフィエスはハルオ大好きで、ハルオもメトフィエス大好きっていうの良かった。